「この世界の創造も私達の役目もこれで終わりなのかも知れんな」
 楽しそうな笑い声に包まれる下界を眺めながらの汎神フッドのつぶやきに他の5人が頷く。



 6汎神がやってきたジオ界。
 この世界で汎神は風、金、森、水、火、土を想像し作った。彼らの創造するものがこのジオ界の全てなのだ。
 汎神たちははるか昔からの友。親友。





 「このジオ界の創造が終わったらおいらたちは故郷に帰っていいんだよな。」
 ぽそりとつぶやく汎神ダンジャックの言葉に、また皆が頷く。
 「でも僕たちの故郷って・・・ここだよね?」
 ヤマト汎神は語尾を上げ、問いかけてはいるが皆がそう思っていると言う確固たる自信がある。
 「当たり前でしょう。」と汎神牛若
 「ここの大地はアリババなんだからな」と汎神一本釣
 「7人揃っていられるところが僕たちの故郷」と汎神ピーター





 今は声を聴くことも話しかけることも出来ないが常に一緒にいる友。
 アリババはいつも自分達とともにいる。はるか昔、誓ったんだ。君を一人にはさせないと・・・
 それからも、誓い守れずアリババを一人にさせてしまったけれど、もう大丈夫。今度こそ本当に一人にはさせない。
 全員がアリババのことを、アリババと過ごした日々を思い出す。
 どれくらいの時間そうしていたかは分からない。
 彼らが創造するものが全てのこの世界にふと一筋の光が舞い降りる。
 「あれ?なんだろ。だれか作った?」
 不思議そうなヤマトの問いかけに全員が首を振る。
 大慌てな6汎神を尻目に徐々に光は輝きを放ち、終いには爆発を放った。





 「・・・お前達の創造する力ってすげぇな・・・」
 光が収まり何事かと6汎神が見つめた先には赤い長髪に青い瞳。
 無言で突き刺さるような視線を向ける6汎神に耐えられなくなったのか照れたように真っ赤な長髪をかきあげた。
 「・・・よぉ。久しぶり」





 「あり・・ば・・・ば?」
 信じられないと言う表情とともに語られる呟きにアリババは笑顔で「うん」と答える。
 「ずっと俺は魂となってここにいたんだけどな。お前らが一斉に俺を想像したがために、身体もできたらしい」



 「アリババ〜〜〜〜」
 一番最初にその事実を受け止め号泣とともにピーターはアリババに抱きついた。
 「本当にアリババなのだな」そう呟いて恐る恐る手を差し出すフッドをアリババは泣きじゃくるピーターの頭を撫でながら受け取る。
 「・・・ダンジャック、ぼくの頬をつねってくれる?」
 まだ呆けているヤマトの頬を同じく呆けているダンジャンクは言われたとおり思い切りつねる。
 「いたいじゃないか!」自分で頼んだことながら痛いと怒るヤマト。
 「・・・と言うことは夢じゃないんですね」ヤマトとダンジャックのやり取りを一部始終見ていた牛若が泣きそうな笑顔で呟いた。






 「この世界はもう俺たちがいなくても大丈夫だよ。さぁ帰ろうぜ。俺たちが出会ったときから目指した俺達の夢の楽園に」





 ―――7人全員で―――








―――あとがき―――

 パンゲ後ですね・・・ジオ界(地球?)を作った神帝たち・・・
 ちなみに私の中では神帝=パンゲアクター=汎神です。とともにアリババ=デューク(泣)=巨神亀獣(泣)です・・・
 それと・・・シールの裏書によると・・・この話矛盾してます(^^ゞ
 「真層に融和滅失」って一文があるってことは・・・汎神たちは自らジオ界を創造しているわけではなくて・・・元素となって消えてるわけですからね・・・
 でも神帝好きとしてそんなの許さない〜〜〜(笑)
 ということで大地となってるアリババ以外は全員自らの意思でジオ界を作ったと言うことにさせてください。
 あげく・・・古い身体をジオ界の大地として提供したアリババは新しい身体を得て皆の元に帰る。
 6汎神の裏書を(自分勝手に良いように)解釈するとアリババ含めて神帝たちは故郷に帰ることが出来るはず!(たぶん)
 故郷の解釈は微妙ですけど私は次界かとおもうんですけど・・・って言うか天聖界だと各聖源に帰る事になっちゃうから7人ばらばらに暮らすことになるじゃん!と思ったら・・・次回のほうが私的に萌える(笑)

 アリババはクライシス化したピーターとフッドの罪すら一人でかぶったわけで・・・そのことがピーターとフッドはずっと気にしてたと思うんですね。
 なので今回は「ピーター号泣」なんて一文を入れてみた(笑)本当はフッドにも号泣させようかとも思ったんだけど・・・フッドのキャラじゃない(^^ゞ


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