エイトたちが法皇様の館に向かい・・・帰ってくることがなく数日が過ぎました。
 ミーティアはお父様と2人で事の真相を確かめようと旅しております。

 ねぇエイト元気よね?
 いつものように夢でもエイトに会いたいと必死で願っておりますが、会えません。
 心細いですが、エイトは頑張っているのですよね?
 エイトがいなくなってからミーティアが最近あまり眠れていないから・・・だからエイトに会えないだけですよね?



 ねぇ、エイト聞いて。
 今日ね、お父様がこんな話をしていたの。
 「わしはエイトに良かれと思って、幼きエイトを我が城に招いた。それはエイトにとって幸せじゃったのだろうか?」って・・・

 ミーティア、それを聞いたときには耳を疑ったわ。
 エイトがいない人生なんて、ミーティアには考えられないの・・・
 でも・・・でも・・・

 エイトはトロデーンに来たから、こんな苦労をしてしまったのかしら?
 住んでいる城は呪われ、辛く厳しい旅の先頭を切り、挙句は行方も分からず・・・
 あなたは生きていると・・・そう信じているのに、最悪の自体が頭をよぎるのです。



 ―――エイトにはエイトの人生がある―――



 お父様がつぶやいておりました。
 もし、あなたが自分の思うように生きていきたいというなら、それでも構いません。
 同じ地上で、同じ時を刻めるのであれば、一緒にいられなくて構いません。

 神様、ミーティアの一生のお願いです。エイトの命は奪わないで。エイトが生きていることだけでいいから確認させてください。



 いえ、神様ではなくてもいいわ。エイトのためなら悪魔だって良い。
 だってミーティア、本当は悪い人間だもの。

 トロデーンが呪われたとき、エイトが無事でよかったと心底安心したの。国民があんな状態なのにエイトが無事だったことだけが本当に本当に嬉しかったの。

 呪いを解く旅に出てからも、エイトと一緒にいられることが嬉しくて仕方がなかったの。
 本来なら、既にサザンビークにと嫁いだあとでエイトと一緒にいるなんて出来なかったはずだから。

 そして、今だってそう。
 トロデーンを救える可能性があるのはエイトたちだけだという事実は痛いほど分かってるけれど、それでもエイトさえ無事ならそれでいいと思っている。
 トロデーンが茨に包まれたままでも、お父様が魔物の姿のままであっても、エイトさえ無事ならそれで良いと思ってる。


 トロデーンの姫、失格なのはわかっているわ。
 何度も何度も自分の心を否定したわ。

 でも駄目なの。どんなに否定しても、駄目なの。
 エイトと共に旅することが嬉しくて、今はエイトの安否が分からないことだけが悲しいの。

 ―――あなたの後ろを歩きたいの。同じ未来を歩きたいの。たとえ共にいられなくとも―――








 1ヶ月も会えなかったあなたと会えたときの喜びは、もうなんとも言い表せません。
 神様、たとえ悪魔であったとしてもエイトを助けてくれた方がいるのなら感謝いたします。

 ねぇ、エイト。ミーティアに宝物が出来ました。
 「あなたはあなたの道を進んでいいのよ」と、そう告げたミーティアへくれた言葉。
 ミーティアの気持ちを思ってのお世辞かもしれないけれど、涙が出るほど嬉しかった。





―――陛下と姫とヤンガスとゼシカとククールと、皆で旅できるのが結構楽しいと思っています。不謹慎ですけどね―――








++あとがきと言う名の言い訳。。。っていうか解説++
 山なし、谷なし、オチなし・・・は〜3拍子揃ってるぜい(T_T)
 エイトたちが煉獄島に入っているときのミーティアの独り語りなんですけど・・・
 主姫好きなら、誰もがわかるとツッコミが入りそうなくらいのミーティア心理(爆)
 申し訳ございませんm(_ _)m

 で、それにも関わらずどうしてこんなのが出来たかといいますと・・・
 先日ラジオでですね、松田聖子さんの「あなたに逢いたくて」がかかったんですよね。
 その歌詞を一部抜粋させていただきます。

 あなたに逢いたくて 逢いたくて
 眠れぬ夜は あなたのぬくもりを そのぬくもりを 思い出し そっと瞳 閉じてみる
 あなたの後 歩きたかった 二人で未来 築きたかった
 どんなに愛しても 叶うことない 愛もあることなど 気付きもしないほどあなただけ
 一緒に過ごした日々を忘れないでね


 この曲聴いて素で煉獄島付近のミーティアの気持ちがなんとなく現れてるな・・・と思った次第でした。
 ちょっぴりだけ、SS内にもこの曲取り入れさせていただいてたり(^^ゞ





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